1時間のテープ起こしにどれだけかかる?【文字数/作業時間/相場】
2021年8月31日


テープ起こしにかかる時間を1分1秒でもいいから短くしたい。
会社で上司から作業を頼まれた人や、副業として文字起こしを行っている人など、誰もがそう考えていることでしょう。
しかし、「早く終えよう、早く終えよう」と気持ちばかりが焦り、逆に聞き逃しやミスタイプが増える始末。結局、普通に作業するよりも余計に時間がかかってしまうことも。

他の人はもっと効率的にテープ起こしをやっているのでは・・・。
そんなふうな疑問を感じている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、こういった皆さんの参考になるべく、1時間のテープ起こしの目安(文字数・作業時間・相場)をまとめてみました。
テープ起こし(文字起こし)に時間がかかってしまう主な原因や、その解決策についても解説していますので、この記事を読めば、作業効率化や工程管理がずっとやりやすくなるはず。ぜひ最後までご覧ください。
テープ起こし(文字起こし)1時間あたりの文字数・作業時間・相場
インタビューや議事録の1時間あたり文字数は?
音声1時間あたりの文字数は、1万5000字~2万字ぐらいが平均と言われています。
ただし、あくまでも平均(目安)の話。
ご高齢でゆっくりしゃべる方なら、1万3000文字程度と少なくなりますし、友達同士の対談の場合は早口になりやすいため、2万5000文字程度とかなりの文字数になることも。沈黙が多い会話などでは、文字数が極端に減ったりもしますね。
1時間の音声のテープ起こしにかかる作業時間は?
平均的文字数のテープ起こし(文字起こし)にかかる時間は、
1時間の音源:約4時間程度
と言われています。
実際に計算してみましょう。
- 1時間のインタビューの場合:文字数平均17500文字
- 1分で入力できる文字数:70文字(ワープロ検定1級程度)
- 17500文字÷70文字=250分
このように、単純計算でも1時間のインタビューの文字起こしに250分=約4時間かかることになります。
ここに打ち間違いや聞き間違い、音質が悪く何度も聞き直すことがあったりすると、7~10時間かかることもあるようです。
作業時間は、録音状態が良い講演等でしたら最短で3時間程度で起こせます。 ただし、音質が悪い場合や発言者が多い場合は7~10時間かかることもあります。 文字数は16,000〜20,000文字程度になります。
引用元:https://8089.co.jp/faq/whole4
文字起こし初心者やタイピングに慣れていない人が、納期が短い文字起こしの依頼を安請け合いしてしまうと、大変なことになりそうですね。
「テープ起こし1時間」の仕事を受注する(依頼する)場合の相場は?
テープ起こし(文字起こし)を外注する場合、大きく分けて以下の3つの方法があります。
- AIによる自動文字起こし
- クラウドソーシングサイトで個人に依頼する
- 専門業社による人力文字起こし
料金は1分単位で提示されていることが多いため、単純計算だと、
- AI:(150円〜2,400円/1時間)
- クラウドソーシング(360円〜12,000円/1時間)
- 専門業者(6,480円〜48,000円/1時間)
このようになります。
※内容の専門性や納期などによって上下するので、あくまで目安として見ましょう。
自分が仕事を受注する立場の場合、公開募集されている仕事は文字数・報酬・納期などが既に決まっているケースがほとんどのため、条件に合ったものを探す形になります。
上記の相場を参考に、過度に安すぎたり、逆に不自然に高すぎる報酬の仕事は避けたほうが無難ですね。
テープ起こし作業で時間がかかってしまう3つの原因
1時間の音声文字起こしに4時間なんて、早いほう。自分はその何倍もかかってしまう・・・。

前項の平均(目安)を見て、そんなふうに肩を落としてしまった方もご安心ください。ここからはテープ起こし(文字起こし)に時間がかかってしまう原因を紹介します。
- 元の音声データのクオリティが低い
- 内容が専門的(専門用語が多い)
- タイピングスピードが遅い
主な要因はこの3つ。それぞれ詳しく解説していきますね。
1.元の音声データのクオリティが低い
肝心の話者の音声が小さかったり、くぐもった声だったりして聞き取りづらかったりすると、何度も再生する必要があったり、聞き逃し・聞き間違いが多発してしまい、作業スピード低下の原因となります。
周囲の環境音やノイズが入ってしまっている音声データも同様です。

音声データのクオリティ次第で、作業時間が何倍も変化するケースもあるため、実際に音声を聴いて確認するまでは、安易に短納期を約束しないように注意しましょう。
2.内容が専門的(専門用語が多い)
自分が聞き馴染みのないキーワードや知らない分野の会話など、内容そのものの理解度が低いと、何度聞いて正確な文字起こしができないケースが発生してしまいます。
普段からさまざまな知識・情報を貪欲に集める習慣をつけるのはもちろんのこと、あらかじめ音声データを何度か聞いて気になる部分を調べておくなど、対策をしっかりとりましょう。
3.タイピングスピードが遅い
意外に見落としがちなのがこちら。タイピング速度と音声再生スピードが合っていないと、何度も一時停止して手を止める羽目になってしまい、大きな時間のロスが生まれます。
かといって、無理にタイピングスピードを早めようとすると、今度は逆にミスタイプが増え効率的ではありません。最適なバランスを模索してみましょう。
なるべく短時間で多くの文字をテープ起こしする効率化のコツ5つ

時間がかかってしまう原因はわかったけれど、実際にどうすれば効率的に文字起こしができるようになるの?
そんな疑問をお持ちのあなたのために、具体的なテープ起こし(文字起こし)効率化のテクニックを5つ紹介します。
- 音声データをクリア化する
- 事前に用語集を準備してもらう
- タッチタイピングをマスターする
- 専用プレイヤーや高性能イヤホンを使う
- AI文字起こしツールを活用する
ここで取り上げるのは上記の5つ。それぞれ詳しく解説していきますね。
1.音声データをクリア化する
いきなり文字起こし(聞き取り)をはじめるのではなく、専用のノイズ除去ソフトなどを使って邪魔な音をあらかじめ消しておくのが基本です。
話者の声が小さい場合は、同時にボリューム調整なども行っておくといいですね。

さらに、自分のタイピングスピードを把握している場合は、再生速度をそれに合わせて遅くしたデータをこの時点で作成しておくと、よりスムーズに作業が進められます。
2.事前に用語集を準備してもらう
副業などで文字起こしの仕事を受ける場合、依頼時のやり取りで、
- おおまかな内容(議題・テーマなど)
- 専門用語一覧(簡単な解説もあれば)
この2つはなるべく詳しい資料を用意してもらうべきでしょう。
後からわからなかった部分だけ確認する方法もありますが、こちらのほうがやり取りに手間がかかることが多いため、あらかじめ聞いておいたほうがトータルでかかる時間は短くなりやすいです。
「なるべく早く・正確なデータを納品するために必要なので」と言えば、クライアントも協力しやすいかも?
3.タッチタイピングをマスターする
テープ起こし(文字起こし)の効率化に最も直結するスキルと言えば、やはりタッチタイピング(ブラインドタッチ)でしょう。
パソコンを使ったあらゆる仕事に役立つので、文字起こし云々を抜きにしても鍛えておいて損はありません。
無料で使えるタイピングアプリや、ゲーム性の高いタイピングソフトなどいろいろとトレーニングツールがあるので、自分に合ったものを選ぶといいですね。
4.専用プレイヤーや高性能イヤホンを使う
あなたは文字起こしをする際、音声データをそのままダブルクリックして、よもやパソコンの内蔵スピーカーで再生してはいませんでしょうか?
世の中には「文字起こし専用プレイヤー」なる便利なものが存在します。
一時停止/再生や早送り・巻き戻しがワンタッチで行えるだけでなく、音声そのものを編集する機能や、中には書き起こし用のエディタを搭載したものもあります。
さらに、音声再生に特化していたり、ノイズキャンセリング機能を搭載したイヤホン・ヘッドホンを使えば、周囲の雑音を気にせず聞き取りだけに集中できます。ぜひ一度お試しあれ。
5.AI文字起こしツールを活用する
馬鹿正直にすべての作業を人力で行う必要は、一切ありません。
近年のAIの進化は驚くべきもので、いまでは個人でも音声データを自動でテキスト化してくれるツールが手軽に使える時代になりました。
これらツールを使いこなせるようになると、反則的にテープ起こしの効率がアップします。
手作業で文字起こしする前に、専用の文字起こしツールに音声データを読み込ませ、自動で文字起こしを行うことで、全体の内容把握にも役立ち一石二鳥です。
場合によってはちょっとした修正だけで納品できるクオリティに仕上がってしまうなんてケースも・・・。

文字起こし(テープ起こし)を劇的に効率化する7つのコツ|文字起こしさん
おすすめのテープ起こしツール・アプリ5選
Express Scribe
WindowsとMacの両OSに対応した文字起こし専用プレイヤーがこちら。
ピッチを変えずに再生速度を変更したり、ホットキーを使って再生をコントロールできるだけでなく、USBフットペダルによる操作にも対応しています。
対応ファイルは音声データのほか、動画も再生可能。
パソコンに音声認識ソフトがインストールされていれば、自動文字起こしも可能です。
※標準だとOSデフォルトの音声認識システムを利用するため、精度が微妙な点は注意しましょう。
Sound Engine
こちらは音声ファイルそのものを編集するソフトです。
- 不要な部分を丸ごと削除
- 邪魔なノイズを除去
- ボリューム・スピード調整
主な機能はこんな感じ。
Express Scribeにもノイズ除去機能は付いていますが、こちらの専門ソフトのほうが精度は高い印象ですね。
複数の音声ファイルをまとめて編集できるので、仕事でまとまった量のデータを扱うときにも役立ちますよ。
AirPods Pro
言わずと知れた、Apple純正のノイズキャンセリング付きワイヤレスイヤホン。
チューニングにクセがないため、意外に音声の聞き取りに向いているほか、自動耳検出機能を搭載しているため、音声の一時停止/再生がイヤホンの着脱で行えたりもします。
ライブリスニング機能を使えば、集音器のような使い方も可能。こちらは悪環境でのインタビューなどで役立つかも?
Enno
こちらはいわゆる「文章校正ツール」と呼ばれるもので、文章の誤字脱字や表現の誤りなどを自動で検出してくれるアプリです。
文字起こしの仕事で整文まで頼まれた際、こういったツールを使うと手直しの手間が軽減しますし、素起こしやケバ取りだけの作業でもタイプミス等を発見するのに役立ちます。
無料で使えるわりにはそこそこ精度も高めですが、もっと本格的な高性能ツールを探している場合は、『Just Right! Pro』や『文賢』といった有料サービスもあるので、そちらも検討しましょう。
文字起こしさん
音声ファイルを読み込ませるだけで、AIが自動でテキスト化を行ってくれる文字起こしツールがこちら。
音声認識エンジンはGoogle/AmiVoiceの2種類が選べるため、目的によって使い分けることが可能です。
精度もなかなか高く、元のデータによってはちょっとした手直しだけで納品できるクオリティに仕上がることも。
10分までなら毎日、無料で利用できるので、まずは一度試してみるのがおすすめです。
まとめ
今回は、文字起こしにかかる時間や文字数の目安をまとめつつ、できる限り作業を効率良く進める方法について解説しました。
最後にもう一度、効率化のためのポイント5つをおさらいしておきます。
- 音声データをクリア化する:ノイズ除去・ボリューム/速度調整
- 事前に辞書を用意してもらう:なるべく早めに要請
- タッチタイピングをマスターする:万能スキルなので習得しておくべき
- 専用プレイヤーや高性能イヤホンを使う:その差は歴然
- AI文字起こしツールを活用する:任せられる作業は丸投げOK
これまでろくな準備をせずに場当たり的に作業をいきなり始めていた人は、自分がちょっとした手間を惜しんでどれだけの時間を無駄にしていたかに、きっと気づくはず。
いま、こうしている間にも大切な時間は刻一刻と流れ、消え去っています。
まずは無料で始められることからでかまいません。どうか、お早めの行動を。
■ AI文字起こしサービス『文字起こしさん』
『文字起こしさん』は初期費用ゼロ&月額1,000円から利用できる(※無料版あり)オンライン文字起こしツールです。
- 音声・動画・画像など20以上のファイル形式に対応
- パソコン・スマホどちらからも利用可能
- 日本語・英語・中国語をはじめ約30言語に対応
- 医療・IT・介護などの専門用語にも対応
- カスタマイズ辞書機能あり
利用方法はサイトから音声ファイルをアップロードするだけ。数秒〜数十分であっという間に文字起こしテキストが手に入ります。
10分までの文字起こしなら無料で利用できますので、まずは一度お試しください。
Email: mojiokoshi3.com@gmail.com
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