素起こし・ケバ取り・整文の違いとは？文字起こし・テープ起こしの3つの形式を徹底解説

文字起こしやテープ起こしのときに重要なのが「素起こし」「ケバ取り」「整文」という3つの形式を理解すること。

会議の議事録作成、インタビュー記事の制作、研究用音声の分析など、現代のビジネスシーンでは音声をテキスト化する場面がどんどん増えています。

でも、いざ文字起こししようとすると、どの形式を選べばよいのか迷ってしまうことも多いはず。

適切な形式を選ばないと、せっかく文章をテキスト化しても期待した成果が得られない可能性があります。

この記事では、素起こし・ケバ取り・整文の違いと特徴、それぞれがどんな場面で活用されるのかを詳しく解説します。

記事を読み終わる頃には、あなたの用途に最適な文字起こし形式がきっと見つかるはずです！

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文字起こし・テープ起こしの「素起こし」「ケバ取り」「整文」の基礎知識

まずは、文字起こし・テープ起こしのときに重要な

• 素起こし（すおこし）
• ケバ取り（けばとり）
• 整文（せいぶん）

の基礎知識をかんたんに解説します！

文字起こし・テープ起こしとは

文字起こしとテープ起こしは、基本的に同じ意味で使われる言葉です。

昔はカセットテープやMDといった録音メディアが主流だったため「テープ起こし」と呼ばれていました。

現在はデジタル音声ファイルが一般的になったため「文字起こし」という呼び方が主流になっています。

どちらも「録音された音声を文字に変換する作業」を指す言葉です。

以前はキーボードで打ち込んで作業していましたが、近年ではAIを使った自動文字起こしが主流になっています。

これまでは専門業者に依頼する必要があった作業が、AIサービスを使えば短時間で完了するようになりました。

素起こし・ケバ取り・整文の3種類に分かれている理由

文字起こし・テープ起こしが3つの形式に分かれているのには理由があります。

音声をそのまま文字にするといっても、用途によって求められる完成度や品質が大きく異なるからです。

法的な証拠として使用する場合は一字一句の正確性が重要ですが、一般的な議事録なら読みやすさの方が優先されます。

出版物として使用する場合は高い完成度が必要になります。

費用と時間についても、形式によって大きな差が生まれます。

適切な形式を選択することで、無駄な費用を削減しつつ目的に合った品質を確保できるのです。

文字起こし・テープ起こしの業界での標準的な分類

文字起こしやテープ起こしに関係する業界では、

• 素起こし（すおこし）
• ケバ取り（けばとり）
• 整文（せいぶん）

の3つの分類が標準的に使われています。

音声を文字起こしするときは、この3つの中から希望する形式を明確にすることが重要です。

用途によって最適な形式が異なるので、文字起こししたテキストをどのように使うかによって、方法を変えるのがおすすめです。

それでは続いて、素起こし・ケバ取り・整文について、それぞれの特徴を見ていきましょう！

素起こしとは？文字起こし形式の特徴を解説

まず、素起こしとはどのような方法なのか、特徴やポイントを解説します。

素起こしの特徴とは？そのまま文字起こしする方法

素起こし（すおこし）とは、録音された音声を一字一句そのままテキストに変換する文字起こし形式のことです。

「素」という文字からもわかるように、何も加工せず、音声の内容をありのままテキストに書き起こします。

話者が実際に発した言葉を、言いよどみや言い間違いも含めてすべて記録するのが特徴です。

一字一句漏らさない記録方式のため、音声の完全再現を重視した文字起こし形式といえます。

素起こしは、作業者の主観的な判断が入る余地が最も少ないのが特徴です。

そのため、客観性と正確性が最も重要視される用途で活用されています。

素起こしで記録される要素

素起こしでは、以下のような要素もすべて文字起こしして記録されます。

• 「あー」「えー」「うーん」などの言いよどみ
• 「その、その、そのですね」のような繰り返し表現
• 「なるほど」「そうですね」といった間投詞や感嘆詞
• 話の途中で言い直した部分
• 「えっと、来週の、いや、来月の会議ですが」のような不完全な文章
• 笑い声や咳、ため息

このように、言いよどんだ箇所や非言語的な要素をそのまま文字起こしすることで、話者の感情や状況をテキストとして記録することができます。

素起こしが必要とされる場面とは？

素起こしがとくに重要になるのが、法廷での証拠資料。

証言や供述の正確な記録が必要な場面でも、素起こしが選ばれます。

発言の内容が少しでも変更されていると、証拠としての価値が失われるため、法的な用途では素起こしの方法が厳密に定められています。

研究用のインタビューデータでも、素起こしがよく使われます。

言語学や心理学の研究では、言いよどみや言い直しなども重要な分析対象になります。

また、話者の特徴や癖を分析したい場合にも、素起こしが適しています。

内容の正確性が最優先される用途では、素起こしが最も信頼できる形式です。

素起こしと文字起こし・テープ起こしの関係

素起こしは、文字起こし・テープ起こしの最も基本となる形式です。

他の2つの形式（ケバ取り・整文）は、素起こしを出発点として編集加工したものといえます。

まず素起こしで音声内容を完全に文字化し、その後必要に応じてケバ取りや整文の処理を行います。

完全性と忠実性を最重視するのが素起こしの特徴です。

AI音声認識を使った文字起こしとも、とくに相性がよい文字起こし形式です。

素起こしの具体例とサンプル

実際の音声と素起こし結果を比較してみましょう。

音声：「えー、来週の、あ、いや、来月の会議についてなんですけど、その、参加者の人数を、えっと、確認したいと思います」

素起こし結果：「えー、来週の、あ、いや、来月の会議についてなんですけど、その、参加者の人数を、えっと、確認したいと思います」

このように、言いよどみや言い直しもすべてそのまま文字起こしして記録されます。

どこまで詳細に記録するかは、用途や依頼者の要望によって判断基準が変わります。

素起こしであっても、意味に影響しない程度の短い「あー」「うー」のような音声は記録しない場合もあります。

ただし、法的な記録など厳密な文字起こしが必要な場合は、そのような部分も記録することが求められます。

【AIがおすすめ！】素起こしはもっとも難しい文字起こし方法

素起こしは一見簡単に思えますが、じつは3種類のなかでもっとも難易度が高い文字起こし方法です。

音声を完全にそのまま文字起こしする必要があるため、聞き取り困難な部分でも、何度も音声を再生して内容を確認する必要があります。

複数の人が同時に話している場面では、話者の判別がさらに困難になります。

集中力を維持しながら正確性を保つには、相当なスキルと経験が必要です。

そこでおすすめなのが、AI文字起こしサービスを使って素起こしすることです。

AI文字起こしサービスは素起こしがとても得意なので、音声を聴きながらキーボードで打ち込むよりもずっとかんたんにテキスト化できます。

素起こし方法で迷ったら、『文字起こしさん』で自動で文字起こししてみませんか？

ケバ取りとは？よく使われる文字起こし方法を解説

つぎに、ケバ取りとはどんな文字起こし方法なのか解説します。

ケバ取りの特徴と「ケバ」の意味とは

ケバ取り（けばとり）とは、音声をテキスト化するときに、不要な部分を除去して読みやすくする文字起こし形式です。

「ケバ」とは、意味のない言いよどみや無駄な繰り返しなど、文章として不要な要素のこと。

不要な要素を取り除くことで、内容の理解しやすい文章に仕上げることができます。

ケバ取りは、読みやすさと元の発言内容のバランスを取った、実用的な文字起こし形式です。

話し言葉特有のクセを適度に除去しながら、話者の意図や雰囲気は保持するのがポイントです。

ケバ取りのときに除去・整理する要素

ケバ取りでは、意味のない要素や不要な要素を必要に応じて除去・整理します。

• 意味のない「あー」「えー」「うーん」などの言いよどみを削除
• 「そのそのその」のような無意味な重複表現を整理
• 話の本筋から逸れた脱線部分（必要に応じて削除）
• 「〜というか」「〜っていうか」のような無意識の口癖
• 「で、で、でも」のような接続詞の過剰使用
• 意味内容に影響しない咳払いや間のための発声

ただし、どこを除去してどこを除去しないかという判断には専門的なスキルが必要です。

話者の意図を理解したうえで、適切に不要部分を見極める必要があります。

ケバ取りで残される要素

逆に、ケバ取りで文字起こしするときに積極的に残す要素もあります。

• 「なるほど」「そうですね」などの間投詞
• 「本当に困っているんです」の「本当に」など話者の感情を表現する言葉
• 強調や感情を示す部分

また、一部を消して、一部を残す要素もあります。

たとえば、「来週、いや来月の会議」のような重要な訂正は、訂正後の内容のみを記録します。

「大事な大事な会議」のように、文脈上必要な繰り返しも場合によって残すことがあります。

ケバ取りの判断基準とルール

どこを残しどこを削るかを決めるときは、文章の意味を損なわないことが最も重要です。

話者の伝えたい内容が正確に読み手に伝わるように編集します。

話者の意図や感情を適切に保持するのも重要な判断基準です。

読みやすさの向上と内容の正確性のバランスを取ります。

判断に迷う場合は、より多くの情報を残すことを優先します。

ケバ取りが活用される場面とは？

一般的な議事録作成では、会議の内容を正確に記録しつつ、読みやすい形で残すために、ケバ取りが最もよく使われます。

また、インタビュー記事の元となるメモとしても、ケバ取りが適しています。

記事化する前の段階で、整理された文章として活用できます。

ビジネス会議の記録でも、効率的な情報共有のためにケバ取りが選ばれます。

参加者が後から内容を確認しやすい形で記録できます。

セミナーや講演の資料、研修内容の文書化でも、ケバ取りがよく使われます。

ケバ取りと文字起こし・テープ起こしの関係

ケバ取りは、文字起こし・テープ起こしを行うときにもっとも多く用いられています。

実用性と読みやすさのバランスが取れているため、ビジネス用途での文字起こしでは標準的に使われる形式です。

ケバ取りされた文章は、素起こしから不要部分を除去して作成します。

整文ほど高度な編集技術は不要で、費用や時間もかかりません。

AI文字起こしサービスを使って文字起こしした文章から、自分でケバ取りすることも可能です。

ケバ取りの具体例とサンプル

ケバ取りについても、実際の文字起こし・テープ起こし例を見てみます。

音声：「えー、来週の、あ、いや、来月の会議についてなんですけど、その、参加者の人数を、えっと、確認したいと思います」

ケバ取り結果：「来月の会議についてなんですけど、参加者の人数を確認したいと思います」

このように、ケバ取りのときは、録音された音声のなかの、

• えー
• あ、いや
• その
• えっと

のような意味がない部分だけを削除して文字起こししています。

また「なんですけど」「したいと思います」のような、話し言葉（口語）になっている部分はそのままにしています。

ケバ取り作業のコツと効率化方法

効率的にケバ取り作業を進めるには、まず全体を通して聞くことが重要です。

話の流れや重要なポイントを把握してから編集作業に入ります。

よくあるミスとして、重要な言い直しを削除してしまうことがあります。

「来週、いや来月」のような訂正は、正しい情報のみを残す必要があります。

AIを活用した文字起こしサービスを使えば、ケバ取りの作業も大幅に効率化できます。

あなたも『文字起こしさん』を使って、効率よく文字起こしを進めてみませんか？

整文とは？高度な文字起こし方法の特徴

続いては、整文の特徴を解説します。

整文の特徴と目的とは？

整文（せいぶん）とは、音声を文字起こしした内容を、読み手にとって最も理解しやすい完成された文章に編集する文字起こし形式のことです。

話し言葉特有の冗長さや曖昧さを排除して、書き言葉として適切な文章に仕上げます。

読み手が読みやすいように編集することで、内容をわかりやすく理解できるようにするのが目的です。

出版レベルの品質を目指した、とても高度な文字起こし形式です。

整文で行われる編集作業の特徴

整文で文字起こしするときは、文法的な修正と調整が必要です。

話し言葉では曖昧だった主語や述語を明確にして、文として完結させます。

語順を変えて読みやすくする

整文では、語順を変えて読みやすい文章構造に調整します。

「昨日、会議で、部長が、売上について話しました」

のような不自然な語順を

「昨日の会議で部長が売上について話しました」

のように自然な語順に修正します。

冗長な表現を読みやすく編集

整文では、冗長な表現を簡潔にすることも重要な作業です。

「〜ということなんですけれども、要するに〜」

のような回りくどい表現を

「〜つまり〜」

のように簡潔にします。

整文で文字起こしするときのその他のポイント

そのほかにも、

• 「〜だと思うんですよね」→「〜と思われます」のように話し言葉を書き言葉に修正
• 倒置法などを並び替える
• 「である調」「です・ます調」を統一
• 読み手に合わせて専門用語をわかりやすい単語にする

などの編集を行います。

整文への文字起こしが使われる場面とは？

整文が使われるのは、なんといっても出版物や公式に用いられる書類。

書籍や雑誌といった出版物、公式ウェブサイトなどの記事として使用する場合、読者にとって読みやすい文章が必要です。

企業や組織の公式見解として発表する文書、株主総会の議事録や取締役会の記録でも、もちろん整文が選ばれます。

官公庁の公文書、年次報告書や白書などの公的文書でも、整文が使用されます。

整文の具体例とサンプル

整文で文字起こしした例も紹介します。

音声：「えー、来週の、あ、いや、来月の会議についてなんですけど、その、参加者の人数を、えっと、確認したいと思います」

整文結果：「来月の会議について、参加者の人数を確認したいと思います。」

このように、もとの音声と比べると、「えー」「あ、いや」のような意味がない部分を削除しているだけでなく、文章を大きく書き換えています。

ただし、文章の内容や意味合いそのものは変わっていないこともわかります。

整文と文字起こし・テープ起こしの関係

整文は、文字起こし・テープ起こしのなかでも、もっとも高度で完成度の高い形式です。

素起こしやケバ取りとは異なり、単に音声の文字化する以上の編集作業が必要です。

高品質な文書作成では必須の形式といえるでしょう。

費用や時間は必要ですが、それだけの価値がある仕上がりになります。

とても大変な作業なので、時間や手間を軽減できる場面で可能な限り軽減するのが重要です。

整文で文字起こしする原稿を作るときに、AI文字起こしサービス『文字起こしさん』を使うことで、よりスムーズに作業を進めることができますよ。

素起こし・ケバ取り・整文|3種類の文字起こし例を比較

例として紹介した3種類の文字起こし・テープ起こし結果を比較してみます。

音声：「えー、来週の、あ、いや、来月の会議についてなんですけど、その、参加者の人数を、えっと、確認したいと思います」

素起こし結果：「えー、来週の、あ、いや、来月の会議についてなんですけど、その、参加者の人数を、えっと、確認したいと思います」

ケバ取り結果：「来月の会議についてなんですけど、参加者の人数を確認したいと思います」

整文結果：「来月の会議について、参加者の人数を確認したいと思います。」

素起こしでは、音声の内容をそのまま文字起こししているのがわかります。

いっぽう、ケバ取りと整文では、それぞれの用途や目的に応じて、不要な部分を削除したり、内容を編集していることがわかります。

どの文字起こし方法でも、AIツールを使うことで作業を短時間でスムーズに進めることができますよ。

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効率的に文字起こし・テープ起こしを進めるには？

いままでの文字起こし・テープ起こしの問題点

いままでの文字起こしには、多くの課題がありました。

音声を聴きながらキーボードで打ち込んで文字起こしするには、1時間の音声に対して4-6時間の作業時間が必要。

作業者のスキルや経験によって品質にばらつきが生じるのも大きな問題でした。

専門業者に依頼すると、高額な費用がかかるのも、音声データを活用するハードルを高くしていました。

納期についても、数日から数週間の長期間が必要でした。

AI技術で文字起こし・テープ起こしの問題を解決！

そこでおすすめなのが、AI文字起こしサービスを活用することです。

近年、AI技術が急激に発展したことで、文字起こし・テープ起こしの課題が一気に解決しました。

自動音声認識技術の精度が向上したことで、とても高い精度で音声をテキスト化することができるようになりました。

また、処理速度も大幅に向上。

長時間の音声でも、わずか10分で文字起こしできます。

文字起こし・テープ起こしにAIサービスを活用

AI文字起こしサービスは、3つの形式すべてで活用できます。

とくに素起こしは、AI文字起こしサービスの出力結果をそのまま使用するだけでOK。

AIは人間のような主観的判断を行わないため、客観的な素起こしが可能です。

ケバ取りや整文のときも、AIの出力結果を基に人間が編集することで、これまでよりもずっと効率的に、高品質な文章を作成することができますよ。

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ケバ取り・素起こし・整文を理解してスムーズに文字起こし（テープ起こし）

この記事では文字起こし・テープ起こしの3つの形式について詳しく解説してきました。

素起こしは完全性と忠実性を重視し、法的用途や研究用途に最適。

ケバ取りは実用性とバランスを重視した、一般的なビジネス用途で最も活用されている形式です。

整文は完成度と品質を重視していて、出版や公式文書作成に適しています。

3つのなかから適切な形式を選択することで、目的に応じた最適な成果物を得られます。

これまでは専門業者への依頼が必要だった文字起こし作業は、AI技術を活用することで大幅に効率化できます。

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