中国語に対応した文字起こしサービスおすすめ8選【注意点も解説】
2023年12月22日
英語でさえ満足いくスキルがないのに、中国語まで覚えている時間がないよ・・・。
そんなふうに思っていても、時代の変化は待ってくれません。
グローバル化が叫ばれて久しい昨今。
ビジネスにおいて英語以外の言語でやりとりするシーンも多くなってきました。
とくに中国語は、英語と同等かそれ以上に重要度が高まってきていますよね。
将来的にも中国語に触れる機会はますます増えていくはずです。
そんなときに強い武器となるのが、中国語の音声やPDFをテキスト化(文字起こし)してくれるサービスです。
文字起こしツールを使うと、テキスト化した中国語を後からじっくりと見直したり、翻訳したり、自分の中国語が正しいかチェックしたりといったことができます。
また中国語の内容をしっかり確認できるので、コミュニケーションで誤解が生じる確率をぐっと減らすことが可能です。
今回は、そんな中国語対応の文字起こしサービスの中でも、特におすすめのものを厳選して紹介します。
中国語の文字起こしならではの注意すべきポイントなども解説していますので、この記事を読めば、いまよりもずっと中国語が身近になり、仕事やプライベートで尻込みするシーンもぐっと減るはず。
ぜひ最後までご覧ください。
【おすすめ】中国語対応文字起こしアプリ・サービス8選
それでは早速、中国語の文字起こしにおすすめのサービス・アプリを紹介します!
日本国内から手軽に使えるAI文字起こしサービスから、現地の企業が開発したサービスまで、ぜひ文字起こしサービスを選ぶ際の参考にしてくださいね。
1.文字起こしさん
文字起こしさんはブラウザから手軽に利用できるAI文字起こしツールです。
近年、AI文字起こしは驚くほど精度が向上してきているので、とても高い精度で正確に文字起こししてくれます。
『文字起こしさん』は「PerfectVoice」と「AmiVoice」という2種類の文字起こしAIエンジンを使うことができます。
その2つのうち「PerfectVoice」は100種類の言語の文字起こしに対応していて、もちろん中国語も文字起こし可能。
音声認識はAIのなかでもとくに実用性が高い分野なので、中国語を聞き取ることができない方でも簡単に内容を把握することができますよ。
あとは、DeepLなどのAI翻訳サービスを使って翻訳して日本語にしましょう。
音声だけでなく動画や画像・PDFなども文字起こし(テキスト化)が可能なのも大きな特徴です。
使い方もブラウザからファイルをアップロードするだけと非常に簡単です。
登録・ログイン不要で無料で1分間まで試すことができるので、こういった文字起こしツールが初めての人でも導入しやすいのもおすすめポイント。
中国語の文字起こしで迷ったら、まずは『文字起こしさん』を試してみましょう。
2.搜狗输入法
中国大手検索エンジン・捜狗による中国語入力システム(IME)がこちら。
日本語IMEのGboard(Androidスマホのキーボード)やShimeji(Android用キーボードアプリ)のように独自キーボードアプリとして使用する仕組みになっており、スマホ版のほかにもWindows版が用意されています。
音声入力の機能がついているので、音声認識アプリとして活用することもできますよ。
また他のアプリの入力画面として以外にアプリ単体でも独立して起動することができ、こちらでは翻訳や画像認識機能などが使えます。
音声入力の精度がGoogleなど他社のIMEよりも高いので、中国語に自信がない方も安心ですね。
3.iFlyrec
こちらは中国の音声認識AI最大手・科大訊飛(iFlytek)による音声認識アプリ。
iFlyrecの特徴は、なんといっても圧倒的に音声認識の精度が高いことです。
※同社が開発するAIは、単に音声を認識するだけでなく、内容把握(読解)力まで備わっているのだとか。
日本語は非対応(Web版で翻訳可能)のようですが、英語の音声入力は可能なので複数言語が飛び交うシチュエーションなどにも良さそうです。
こちらもキーボードアプリの機能もついています。
4.Yating
こちらはTaiwan AI Labsが提供する文字起こしアプリ。
台湾の企業が開発したアプリということで、台湾独特のアクセントの中国語も比較的正確に文字起こしできるのが特徴です。
アプリ自体が日本語対応しており(※iPhone版で確認)、使いやすいのもポイント。
ブラウザでリアルタイムに字幕が付けられるChrome拡張機能や音声合成アプリなどもあるので、いろいろな使い方を試してみるのがおすすめです。
5.ObotAI Minutes
多言語でのWeb会議に便利なツールがこちら。
ブラウザで動作するので、アプリのインストールは一切不要です。
非常に多くの言語の自動翻訳が可能で、AIがリアルタイムに音声を文字起こししてくれます。
議事録はファイル(txt/xls)でダウンロードできるので、あとから改めて翻訳したいときにも便利です。
中国語での議事録の文字起こしを行いたいときにおすすめのツールです。
6.Amitt
AI文字起こしサービスではなく、プロのライターの方にキーボードで文字起こししてもらいたい方におすすめなのがこちら。
Amittは、多言語翻訳や通訳、海外調査などを手掛ける会社が提供する音声文字起こしサービスです。
日本語への翻訳も同時に頼めるのがポイントで、料金も非常にお手ごろです。
※内容の正確さを重視する文字起こしは、やっぱり人力が安心ですよね。
一般的な文字起こし業者よりも、こういった翻訳などを専門にしている会社のほうが、外国語の文字起こしには向いていますよ。
7.文字语音转换大师
中国の芜湖界佳网络科技有限公司济南分公司が展開している文字起こしサービスが、文字语音转换大师です。
使い方は簡単で『文字起こしさん』と同じようにページを開いたらファイルをアップロードするだけです。
ただし日本からの利用は難易度が高いというデメリットもあり、中国でもっとも広く使われているチャットアプリの微信(WeChat)などでのユーザー登録が必要です。
※文字起こしさんは登録・ログインなしで1分間までの体験可能
中華人民共和国のサービスということで中国国外からの利用は難易度が高いですが、現地で使うなら便利に活用できそうなサービスです。
8.人工智能语音-Ai Voice
人工智能语音-Ai Voiceも、中国発のAI文字起こしサービスです。
こちらもファイルをウェブサイトからアップロードする形式で、簡単に使うことが可能です。
開発元は安徽省中伟科计算机研究院有限公司で、医薬品メーカー系のコンピューター研究所が開発したAIサービスです。
ただしこちらも、中国国内のサービスということで登録には微信(WeChat)などのアカウントが必要なことには注意。
中国国内から文字起こしを行いたい場合は、心強い味方になってくれることと思います。
中国語の文字起こしをするときの注意点
中国語の音声や動画を文字起こしする際、日本語と同じようにしても思ったように上手くテキスト化できない・・・。
そんな悩みをお持ちの方のために、中国語で文字起こしをする際に押さえておくべきポイントを解説します。
- 北京語・広東語・台湾語などは別物
- 文字には簡体字と繁体字がある
- 翻訳は中国語→英語のほうがいい
大きく分けて、上記の3つ。それぞれ簡単に説明していきますね。
1.北京語・広東語・台湾語などは別物
ひと言で中国語といっても、
- 中国:北京語(普通話)
- 台湾:台湾華語/國語(+台湾語、客家語)
- 香港:広東語
広く使われているものだけでもこれらの違いが存在します(ほかにも多くの方言が存在します)。
※台湾華語と台湾語はまったく別のものです。
中国の標準語は北京語がベース
なかでも「標準語」としてもっとも広く使われているのは北京語(北京官話)をベースとしたものです。
中国大陸では「普通話」(Pǔtōnghuà/プートンファ)として、公用語として定められています。
また台湾でも、北京語をベースとした言葉が標準語として用いられています。
日本の学校で中国語として教わるのも、普通は北京語がもととなった「普通話」です。
多くの多言語対応文字起こしサービスは、北京語がもととなった普通話や台湾の標準語は問題なく文字起こし可能です。
また香港や中国南部で使われている広東語は発音がまったく異なりますが、中国語の方言としては非常に話者が多いため、多くのAI文字起こしサービスが対応しています。
『文字起こしさん』なら北京語も広東語も文字起こし可能
AI文字起こしサービスの『文字起こしさん』も、もちろん北京語(普通話や台湾標準語)や広東語に対応しています。
文字起こしの方法は簡単。
ファイルをアップロードするときに
- 北京語のときは「中文」
- 広東語のときは「廣東語」
を選ぶだけでOKです。
※あらかじめ、文字起こししたい音声が北京語なのか広東語なのかだけは確かめておきましょう。
2.文字には簡体字と繁体字がある
現在使われている中国語の文字には
- 簡体字(かんたいじ)
- 繁体字(はんたいじ)
の2種類があります。
- 日本の漢字の例:日本語 中国語 簡体字 繁体字
- 簡体字の例:日本语 中国语 简体字 繁体字
- 繁体字の例:日本語 中國語 簡體字 繁體字
中華人民共和国で広く使われているのが「簡体字」で、第二次世界大戦後にそれまでの漢字を簡略化したものです。
中国人(華人)が多いシンガポールでも簡体字が公式に使われています。
「繁体字」は簡略化される前の漢字で、香港、マカオ、台湾で使用されています。
簡体字と繁体字の相互変換も可能
文字起こしサービスで音声を文字起こしする場合、簡体字に文字起こしされるか、繁体字に文字起こしされるかはサービスにより異なります。
例えば『文字起こしさん』の場合、中国語(中文)では簡体字に、香港などで使われる広東語では繁体字に文字起こしされます。
もし、簡体字に文字起こしされたテキストを繁体字にしたり、繁体字のテキストを簡体字にしたりしたい場合も心配は無用です。
あくまでも文字の形の違いだけなので、簡体字の文章と繁体字の文章はネット上のサービスで相互に変換可能です。
たとえば以下のようなサービスが簡体字と繁体字の相互変換に対応しているので、ぜひ使ってみてくださいね。
3.翻訳内容のチェックは中国語→英語の併用がおすすめ
文字起こしした中国語の文章を日本語に翻訳するときに注意したい点があります。
それが、翻訳内容をチェックするとき、中国語→英語に翻訳した文章を照らし合わせてみることです。
じつは残念ながら、中国語→日本語の精度は現時点であまり高くありません。
※マーケットが小さい日本語は、今後もあまり重視(アップデート)されないかも・・・。
その反面、中国語→英語なら専門的な内容でもかなりの精度になりますので、併せて英語を使って翻訳内容をチェックすることで、内容の誤りを減らすことができます。
英語が得意でない人も、一旦英語に翻訳してから日本語訳と比較しつつ読み込むと、間違いが減るかもしれませんよ。
中国語から日本語、英語への翻訳は、定番のAI翻訳サービス、DeepLを使うのがおすすめです。
まとめ
今回は、中国語に対応した文字起こしサービスについて解説しました。
最後にもう一度、記事内でおすすめしたツールをまとめておきます。
- 文字起こしさん:初心者でも簡単操作。音声以外に動画・画像・PDFにも対応
- 搜狗输入法:キーボードアプリ+α。Windows版もあり
- iFlyrec:キーボードアプリ+α。 AIの精度が特に高い
- Yating:アプリが日本語対応。Chrome拡張や音声合成ツールもあり
- ObotAI Minutes:複数言語のリアルタイム文字起こし・同時翻訳が可能
- Amitt:翻訳・通訳のプロが提供する人力文字起こしサービス
- 文字语音转换大师:中国発の簡単に使えるAI文字起こしサービス
- 人工智能语音-Ai Voice:中国発AI文字起こしサービス、研究所が開発
これからビジネスで活躍していくうえで、中国語が扱えることは大きな武器になります。
本格的に読み書きやビジネス会話をマスターすることは難しくても、これらのツールを上手に活用すれば、今すぐにでもある程度の中国語対応が可能になるはず。
さらに、中国語学習ツールとしてこういった文字起こしツールを利用するテクニックも有効です。
日本語以外のやりとりは、正直怖い・・・。
そんなふうに躊躇していては、せっかくのビジネスチャンスをみすみす逃すことになってしまいます。
ツールの力を借りて一歩踏み出しさえすれば、あとは意外になんとかなるもの。ぜひ一度、試してみませんか?
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